Global Business Project
[特集]ホリバの世界戦略
どう変わる? 半導体製造環境
次世代の半導体プロセス計測に挑む
半導体システム統括部取材
| 半導体システム統括部 半導体システム統括部長 |
辻 勝也 |
| 半導体システム統括部 半導体システム開発部長 |
西條 豊 |
| 半導体システム統括部 半導体システム企画開発部 マネジャー |
永井 良典 |
半導体業界は今、変革の時を迎えようとしています。300(12インチ)ウエハ時代の到来──。現在、半導体材料のシリコンウエハは200(8インチ)径のものが主流ですが、これが新技術・新材料の開発、導入を経て、'99年頃には全世界レベルで300径へ転換されようとしているのです。
今の段階で「転換」と言ってしまうのは、性急すぎるかも知れません。従来の200 ウエハとの“住み分け"も考えられなくはないからです。しかし、そこに大きな分岐点があることは間違いありません。ここしばらく縮小傾向にあった半導体関連の設備投資がにわかに活気づくことになるでしょう。
こうした業界の動きに照準を当てて、ホリバは昨年3月、新たに半導体分野の専任部隊を編成し、10月には半導体システム統括部としてスタートさせました。300ウエハ時代の到来が、ホリバにどんなチャンスをもたらすのか? 半導体システム統括部のキーマン3名にインタビューしました。
ウエハの大口径化にはどんなメリットがあるのでしょうか。
辻:半導体製造のコストダウンです。パソコンなどのエレクトロニクス機器が年々低価格化しているのも、ひとえに半導体チップの価格が低下したせいで、大量生産してコストダウンするには、材料のウエハは大きい方がいいわけです。そして、そのチップは、さらなる高集積化を目指して加工構造がどんどん微細化しています。つまり、付加価値の高いチップをより安く生産するためには、徹底した品質管理による『歩留りの向上』が至上命題といえます。私たちは、そこにホリバの計測シーズを使って対応していきたい。高精度な測定装置・検査装置は、これからの半導体製造プロセスに不可欠なものとなるでしょうから。
具体的にはどんな検査・測定装置が必要になるのですか。
辻:従来、半導体製造における品質チェックは、オフラインの抜き取り検査が中心でした。しかし、歩留り向上のためには、全数チェック・全数合格を目指す必要があります。そこで求められるのが、工程内に組み込まれたインライン“in situ"計測機器です。具体的にいうと、製造工程で使用される薬液やガスの濃度・流量を測定するモニタリング機器が私たちの領域です。
永井:昨今の半導体業界の情勢をご存知の方なら「なぜ今頃、半導体なのか」と思われるでしょうが、半導体関連の中でも計測装置関係は比較的落ち込みが少ない分野といえます。今後、チップの微細化が進めば、製造プロセスをより精密にコントロールすることが要求されます。そのため、プロセスに使用される薬液やガスの濃度の計測がいっそうシビアになり、半導体メーカーのニーズはますます増大すると見込んでいます。
業界の減速傾向も、大きなマイナス要因にはならないと?
永井:ええ。半導体業界にはこれまで幾つもの山がありましたが、長期のスパンで見ると上昇基調にあることは間違いありません。それにインターネット用のパソコンや電子手帳などの携帯端末の需要が依然として旺盛なことも、計測ニーズを増大させる要因となっています。次から次へと新製品が発売されるので、これらに使う特殊なIC(集積回路)は少量・期間限定生産になります。つまり、いまや半導体製造も多品種少量になりつつあるわけで、少ない製品を確実に製造するために、全数チェックによる歩留り向上が大きな課題となってくるのです。
西條:それに加えて目下、家電メーカーが競って開発している壁掛けテレビが実用化すれば、民生用分野での半導体需要が大幅に伸びると言われています。私たちはこの分野の計測にも参入する計画なので、展望はかなり明るいと思っています。
新規参入となると、販売面での難しさがあるのでは?
西條:展望が明るいのは、何もマーケット側の理由だけではありません。子会社の「エステック」(現社名 堀場エステック)が、ガス流量を測定するマスフローコントローラで世界トップシェアにあり、半導体メーカーとの間にすでに強固な関係を築いています。そこにホリバの計測技術が加わった形で、グループとしての総合力を発揮していくわけですから、販売面でも相当優位なポジションからのスタートと言えるでしょうね。
辻:ターゲットは国内だけでなく全世界。半導体メーカーが国際化しているので、私たちのビジネスも当然そうあるべきだと考えています。半導体ビジネスには、米国の場合を例に出すまでもなく、ベンチャーマインドが必要です。私たちが、ホリバ第二の創業に向けた牽引役を果たしたいと思っています。
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