当社は、慶應義塾大学 清水健一教授と共同で、電子顕微鏡や光学顕微鏡用試料の表面を10秒という短時間で処理できる装置を、世界で初めて開発しました。従来の試料前処理作業は約3時間要していたのと比べて、約1000分の1以下と圧倒的に短時間が可能となります。さらに前処理時にエッチング薬品を用いないため、廃液処理が不要で環境負荷も軽減できます。加えて、簡単操作で熟練具合による個人差が生じません。最先端の研究分野や品質管理分野などにおける顕微鏡作業を大幅に軽減につながり、時間短縮と誤差の軽減に寄与します。
この開発成果は、9月3日より札幌で開かれる、「国際顕微鏡学会」にて慶應義塾大学 清水健一教授と共同発表し、同時に、堀場製作所より販売する予定です
〈開発した装置について〉
電子顕微鏡での試料観察は、半導体や金属などの研究開発での最先端分野および品質管理などに幅広く用いられる一般的な観察です。しかしながら、目的とする観察結果を得るためには、試料表面前処理作業が重要です。従来は、目的に応じてイオンビーム装置やエッチング薬品を使用していますが、時間がかかったり、廃液処理に要する知識やコストさらには環境負荷影響などがありました。また、前処理作業は熟練が必要であり、試料観察を行う場合でも技術者自身が簡単に短時間に前処理できないという問題点がありました。
今回、慶応義塾大学 清水健一教授と共同で開発に成功した装置は、当社が開発したスパッタリング技術を活用することにより、従来イオンビーム装置を用いて3時間かかっていた電子・光学顕微鏡用試料表面の前処理作業を、わずか10秒程度の短時間で完了することができます。また、誰でも簡単に極めて短時間で、環境汚染することなく、しかも、表面の組成を変化、損傷することなく前処理できる装置です。
参考資料●慶応義塾大学 清水健一教授
- プロフィール:
http://www.econ.keio.ac.jp/info/hiyoshi/profile/shimizu.html- 連絡お問い合わせ先:
- TEL/FAX 045-5661306
●「国際顕微鏡学会」
2006年9月に開かれる「第16回国際電子顕微鏡学会議(ICEM16)」は4年毎に開催されており、2006年札幌会議には、海外約1500人を含め3000人以上の論文発表が見込まれており、世界最大の顕微鏡国際会議である。
- 主催:
- 第16回国際顕微鏡学会組織委員会、日本学術会議、社団法人日本顕微鏡学会
- 開催地:
- 札幌コンベンションセンター
- 開催期間:
- 2006年9月3日-8日
http://www.imc16.jp/index.html