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環境負荷と環境単位

【図:   循環の図(ものの不思議の循環図を参考にその循環に入りきれないもの、たとえばビルの残骸や、プラスチックなどを示す。さらに循環に時間がかかるSox,Noxも記入する)】


環境負荷と環境単位

 一人の人間が、一日に食料として消費するエネルギーを基本とした「環境単位」をいろいろと見てきました。いろいろな数字や値が出てきましたが、この数字を使って地球にやさしい、というより地球に迷惑をかけない、とはどういうことなのか少し考えてみましょう。

 私たち日本人は年間20億トン(一日一人当たりに換算すれば45kg)の物資を国外から輸入したり、あるいは国内で生産していると言われています。これらは私たちの日常生活や産業活動の中で消費され、その多くは短期間でごみとして排出されます。そして最終的には燃やされて大気中に排出されたり、あるいは埋め立てたりしています。

 さて、人は生物的には一日およそ2000kcalの食料で生活できますが、現代人の社会的な生活を維持していくには膨大なエネルギーが必要です。街をつくり農地を開き、作物を育て、輸送や加工し、そして消費します。その時には人手以外にも車や機械、コンピューターを使ったりします。この時にも多くのエネルギーや物質が消費されています。

 つまり、生物学的に必要な一日2000kcalのエネルギーを得るために一人あたり一日45 kg の物資資源を消費し、さらに多くのエネルギー(およそ80,000kcal)を消費しているのです。

 こういった社会生活の中で消費され、そして排出される廃棄物やあまった熱等を環境負荷と呼んでいます。このうち他の人間の活動や自然の循環系で再利用がなかなかできず、燃やす(大気中に排出)か埋めるかするしかないものが狭い意味での環境負荷といえるようです。

 また私たちの呼吸する酸素をもたらすには、緑地が少なくとも2平方メートル必要でした。さらに私達が社会生活の中で消費するエネルギーはその40倍近くになりますから、これらのエネルギーと見合う緑地は80平方メートルとなります。つまり私たちは一人あたり80平方メートルの緑地を持っていなければ、自然に対してバランスを保てないのです。

 今のところ日本全体で考えれば何とかバランスをとっていますが、昭和62年当時の東京都を例にとると、人口は1200万人ですので、緑地はおよそ 96,000 ha必要ということになります。ところが、この時、緑地は 81,000 ha しかありませんでした。つまり、東京都は消費するエネルギー量に見合う緑地をもっていなかったのです。地球から酸素を借りていたことになります。これでは環境に迷惑をかけているということになってしまいます。その後、東京都に緑が増えたでしょうか?せめて一人当たりのエネルギー消費量と見合う、緑地を作って欲しいと思います。

 このように、今回出てきた数字や値を使うといろんな比較や分析ができます。あなたもいろいろな数値を利用して、どんな生活のしかたは、どのくらい地球にやさしくできるのかを考えてみましょう。




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