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環境家族
第一話 あたらしい朝
環家の人々

環家はお父さんの転勤で北海道のS市から、はるばる東京近郊のY市へ引っ越して来たばかりです。Y市はお母さんとお父さんがまだ進くんが生まれる前に住んだことがある街です。Y市は東京の近郊に広がる街で、絹貿易で栄えた港もある古い街ですが、昭和時代には石油工業や金属工業も盛んでした。でも最近はエレクトロニクスやコンピューターを中心とした工業が盛んになってきているようです。

では、環家の家族を紹介しましょう。
環家の一人息子である進くんは、今高校一年生です。永年すみなれたS市を離れてしまって少しさびしいような気もしています。北海道の高校ではスキー部に入っていました。

お父さんの守さんは軽金属会社に勤めています。通勤はこれまで自動車で20分ほどだったのですが、これからは電車で1時間ほどかかるので、実はちょっと「まいったなぁ」と思っています。進くんも歩いて10分ほどの高校だったのが、やはり電車で通うことになるようです。

お母さんの優子さんは音楽が好きで、これまでよりコンサートにいっぱい行けそうなので楽しみにしています。でも今はお家が北海道にいたときよりも狭くなったので、家具をどう配置したらよいか迷っているようです。

お婆さんの保さんは、北海道を離れるのは初めてです。おじいさんがなくなってもう五年たちました。これまでは進くんの家から車で30分程のところに一人で住んでいました。休みの日には進くんたちが必ず遊びに来てくれるし、昼間に優子さんといっしょにお買い物をしたりしていたのでさびしくはなかったのです。知らないY市で暮らすのも不安だし、長年住み慣れた土地を離れるのも難しく、本当は北海道に一人で残ろうとも考えたのですが、守さんや優子さん、そして進くんたちにも勧められていっしょに暮らすことにしたのです。

さて、こんな環家でこれからY市での新しい生活が始まるのですが、それぞれにこれまでのS市での生活とちょっと勝手がちがうところもあるようです。ではそんな環家のY市での一日目の朝を覗いてみましょう。




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