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あなたの帰りがわかる犬

飼主と愛犬の間にある不思議なきずな

 
自分の飼主が帰ってくる時間をぴたりと当てる犬。
「それだけ深い絆で結ばれている」のかもしれませんが、なぜそうなのかを、簡単な実験で試してみませんか。
 
愛犬家のAさん夫妻。専業主婦の奥様は、日中はリビングの角でおとなしくしている愛犬タローが、むっくりと起き上がり玄関に向かうと、夕食の準備を始めます。約30分後、ご主人が「ただいま」と玄関を開けると、タローはうれしそうに尻尾を振って出迎えます。ちょうど夕食の支度も整ったところです。
ご主人の帰宅時間は日によって様々で、タローは決まった時間に玄関に移動しているわけではありません。ではなぜタローは、飼主の帰宅時間を知ることができるのでしょうか。

 
愛犬家の方であれば「ウチの犬もそうだよ」と思うかもしれませんね。タローのような行動をする犬もいれば、飼主の帰宅が近づくと、そわそわと落ち着かなくなる犬もいるようです。彼らはどのような方法で飼主の帰宅を知るのでしょう? 人間よりも遥かに鋭いと言われる嗅覚や聴覚でしょうか? それとも別の何か……

 
イギリスの科学者ルパート・シェルドイレク博士は、こうした動物たちの不思議な能力を検証するために、誰でもできる簡単な実験を提案しています。それは自宅にいる人、出かける人が協力して、ペットの一日の行動を観察し、気がついた点や飼主がでかけた場所、帰宅ルート、帰宅した時間などをノートに記録していくこと。簡単でしょう?
シェルドレイク博士が集めたデータによると、飼主の帰宅直前に何らかの「予期行動」を起こす犬の割合は、50%程度ということです。
博士の著書『あなたの帰りがわかる犬』(工作舎)には、イングランドのパメラ・スマートさんとその飼犬ジェイティーの例が紹介されています。
パメラさんは出勤する時に隣に住む両親にジェイティーをあずけていましたが、パメラさんの帰宅時間の45分ほど前になるとジェイティーは窓に近づくことがわかっていました。ただパメラさんの帰宅時間は毎日同じだったので、両親は習慣的なものだと思っていました。しかしパメラさんが無職になり、いつ家に戻るかわからなくなっても、やはりジェイティーはパメラさんの帰宅を予期するような行動を見せました。
このケースに関心を持ったシェルドレイク博士は、2台のビデオを使った実験を開始。1台は一日中ジェイティーの動きを撮影し、もう1台は外出したパメラさんを追いかけます。パメラさんはあえて不規則に帰宅する時間を決めましたが、ジェイティーはちゃんとそれを予期していました。興味深いのは、パメラさんが「今から帰ろう」と決意し、タクシー乗り場に歩き始めた時、両親の家にいるジェイティーが動き出し、窓に向かったという点です。これは何を意味しているのでしょうか?
 
不思議だなと思ったあなた、今すぐにご自分の愛犬と実験をはじめてみませんか?
 
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