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伝書鳩の謎

どうして鳩は自分の巣の場所がわかるのか?

 
どんなに巣から遠く離れた場所で放されても迷うことなく巣に戻って来る伝書鳩の謎。
古来より人類を悩ませてきたメカニズムとは。
 
私たちは日常的にいろいろな機器を使っています。テレビ、パソコン、冷蔵庫、電子レンジ、携帯電話などです。しかし、これらの機器が「どういう原理、仕組みで動作しているのか」を説明できる人はどれくらいいるでしょうか? 好奇心いっぱいの小学生の子どもがお父さんに「どうしてテレビは映るの?」と聴いた時、困ってしまうお父さんの方が多いでしょう。「専門の人ならちゃんと説明できるんだろうなあ」と思いながら、どうやってその場を納めようかと悩むばかりかもしれません。
人間がつくりだした道具・機械であれば、それがどういうメカニズムで動作しているのかを答えられる人は必ずいます。ところが100%明確に、その仕組みを説明できないモノを、便利だからという理由で人間が使い続けている例があります。

 
例えば「伝書鳩」です。どんなに巣から離れた場所で放しても、まっすぐ巣に戻って来る鳩の性質を利用した伝書鳩は、大昔からメッセンジャーとして使われて来ました。戦争中は軍事利用されたこともありますが、現在では「鳩レース」として親しまれているようです。
「なぜ鳩は自分の巣の場所がわかるのか?」
この謎については古来より様々な説が唱えられてきました。それをいくつか紹介しましょう。
  • 航路記憶説
    鳩が巣から遠くへ運ばれていく間の道筋を全部記憶しているのではという考え。しかし鳩に麻酔をかけた状態で運んでも、巣に帰ってこれるという反証があります。
  • 地物目標説
    巣の近くの目印になるような場所を鳩が覚えているというもの。ただ巣から近い(数キロ程度)ならありうるでしょうが、数百キロ先から帰ってくるとなると、この説もアウト。
  • 太陽コンパス説
    鳩が太陽の位置から方位を把握しているのではという説。しかし曇天でも夜でも鳩が戻ってこれるので説得力が落ちます。
  • 磁気コンパス説
    鳩が地球の磁場を感知して方角を判断するというものです。実際に鳩に磁石をつけて飛ばすと、方向感覚が鈍るという実験結果もあるようです。また鳩の体の中に地磁気と関係する器官が発見されている報告もあります。

 
今のところ「地磁気を利用している」説が有力ですが、厳密なメカニズムが解明されたわけではありません。もっと別な要因と複合した仕組みかもしれませんし、全く新しい可能性が見つかることもありえます。

 
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