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![]() 西暦も2000年を超えて、世の中にはミレニアム(1000年紀)という言葉が溢れているけれど、今回は、ミレニアムとか新世紀とか、そんな時間感覚が吹っ飛んでしまうような話をしてみたい。時は、遙か2億5千万年前に遡る。その時、地球生命は史上最大の危機を迎えることになった・・・。 |
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写真1 木曽川中流域(岐阜県各務原市)
写真2 チャート層が拡がる河原 ![]() 写真3 押し上げられて、かなり褶曲している ![]() 写真4 マリンスノーが積もった結果とは、とても思えない ●ミランコビッチ周期 本題とは、あまり関係ないのだが、写真4を見ると、チャート層が4〜5センチずつぐらいの周期的な層でできていることがわかる。実は、この層の繰り返しはミランコビッチ周期と言われる周期に一致している。ミランコビッチ周期は、太陽のまわりを回る地球の軌道に起きる周期的な変動のことで、これが地球の自然にも大きな影響を与えていることが70年代に実証された。この写真には、マリンスノーの堆積だけでなく、約2万年周期で起きている宇宙規模の地球の挙動も写っているというわけ。 ![]() 写真5 厚さ4cmで2万年分のマリンスノー ![]() 写真6 左下が黒い色をしているチャート層 ![]() 写真7 左側の黒い層がペルム紀の酸素欠乏期、右側の赤い層が中生代の酸素回復期 |
今回の話はこれでおしまい。僕は、この話を聞いてかなりぐっと来てしまった。「すばる」や「ハッブル」が見た遠い天体の鮮やかな姿にも、世界が拡がる気がしたけれど、足下の地球内部の様子が、鮮やかに描き出されているのを知って、これまた世界が拡がった気がした。科学の知識は、もちろん鵜呑みにしていいものではない。実際には「プルームの冬」も仮説であり、ちゃんと証拠が見つかり、理論的にも実証されねばならない。正しかったと言われる理論も、時を経て覆されることもしばしばある。しかし、科学が今も、この世界に対する僕たち人間の、認識の幅を拡げていることは確かだ。 今、手元にある小さなチャートの石ころを見ながら、これが2億5千万年前に深海に降り積もったマリンスノーなんだ、ということを想像するのは、僕にとっては、ちょっと嬉しいことなのだ。 上田壮一(文/写真)
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