1章 基礎知識

導電率という言葉や、その単位であるmS/cm,μS/cm等を見るのは初めてとおっしゃる方も多いのではないでしょうか。その様な方に、導電率とはいったいどのようなものなのかを知って頂くために、できるだけわかりやすく話を進めていきます。
発電所で作られた電気が電線を通って家庭まで来ています。家庭で電気を使うということは、遠く発電所から家まで電気が流れるということです。発電所が川の上流なら、家庭は海の近くの下流です。その流れをじゃましているものが抵抗であるという話を先ほどしましたが、抵抗についてもう少し詳しく考えていきましょう。
電気を人に、電気が通るための物質(例えば電線)を道に置き換えて考えて下さい。舗装された道もあれば、じゃり道もあり、ぬかるんだ道もあります。また、細い道はたくさんの人が一度に通りにくいし、目的地まで遠く長い道は、たどりつくまでに体力がいるでしょう。
歩きにくい道の歩きにくさを式で表すと、

もうおわかりの方もいらっしゃると思いますが、この式はそのまま抵抗に置き換えることができます。

電線の抵抗を考えてみますと、長さが長いほど、また面積が小さいほど抵抗が大きいということです。同じ長さ、面積でも抵抗率が大きいほど抵抗値は大きくなることはもうわかってもらえるでしょう。この抵抗率は物質ごとに固有の値を持っています。例えば、銅の電線に比べ、アルミの電線は約1.6倍の抵抗率を持っています。ですから、同一寸法の電線でもアルミの電線は銅の電線に比べ、電気は流れにくいということです。
このように抵抗率は電気の流れにくさの指標となります。抵抗率の逆数、すなわち、(1/抵抗率)が導電率なんです。ですから、導電率は電気の流れやすさの指標になるわけです。そしてその単位をS/cmと書き、ジーメンスパーセンチメートルと読みます。またS/cmの1/1000をmS/cm(ミリジーメンスパーセンチメートル)そのまた1/1000をμS/cm(マイクロジーメンスパーセンチメートル)として表します。

導電率の話が最後に出てきましたが、理解できたでしょうか。頭の中を整理する意味で2つほど問題を出しますので考えて下さい。
問1.長さ1cm,面積1cm2の抵抗が10Ωでした。さてこの物質の導電率はいくらでしょう。
問2.抵抗率が100(Ω・cm)のものは導電率はいくらでしょう。mS/cm単位であらわして下さい。


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