この方法には、緩衝液などを用いて、種々のpHに対応する標準色をつくっておき、この色と被検液中の指示薬の色とを比べる方法と、紙に指示薬を浸み込ませたpH試験紙をつくっておいて、この紙を被検液に浸して、発色を標準色と比べる方法があります。簡便ですが、種々の*誤差があり、たいした精度は期待できません。

水素電極法は、種々のpH測定方法の基準ともなるべきものであって、他の方法によるpH測定は、水素電極法による値と一致することによって、はじめて信用がおけるものとされています。
しかし、水素ガスは取扱いが不便であり、また、この方法には、酸化性あるいは還元性のつよい物質による影響が大きく、測定には大変な手間がかかることから、日常用いるには、適当とは言えません。
アンチモンの棒の先端をみがいて、比較電極とともに被検液に浸し、双方の間の電位差からpHを求めるものです。丈夫で、取扱いやすいために、よく用いられていたものですが、電極のみがき方によって指示が変わることや、再現性が悪いことなどから、現在では*限られた用途以外には、ほとんど用いられていません。
電位の平衡時間が早く、再現性がよいこと、また、酸化剤や還元性の影響を受けることが少なく、いろいろの溶液について測ることができますので、pH測定では最も多く用いられている測定法です。
そして、工業分野だけでなく、あらゆる分野でひろく行なわれています。

JISでも、“pHの一般的測定方法”の項で、「pHの工業的測定に対しては、定義に記載されたような水素電極による測定方法が必ずしも適当ではないので、ガラス電極による測定方法が推奨される。――」としています。