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(たっきー)歯について少し調べてきましたので、最初に私から少しご説明したいと思います。
このように(図1)、歯は、主に表面のエナメル質と呼ばれる硬い部分と歯の中心になっている象牙質と呼ばれる部分からできています。骨や歯の65%は、生体内ハイドロキシアパタイト。体内のカルシウムやリンを栄養に作り出した無機物です。
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口の中にはたくさんの細菌がいますが、それらは、我々が食事をするたびに、食物の糖分を発酵させて酸をつくり、僅かずつ歯を溶かします(この現象を脱灰といいます)。脱灰している時間が長くなると虫歯が発生します。一方、溶け出した歯の成分は、歯の周囲が弱酸や中性の場合には、唾液中のカルシウムから再び歯にもどされます(この現象を再石灰化といいます)。虫歯は、脱灰と再石灰化のバランスが、脱灰に大きく傾いている場合に、発生しやすくなると言われています。また、唾液には、酸の力を和らげる緩衝能という作用があり、口の中の細菌が食物の糖分を発酵させてつくる酸の力を弱めることができます。このように虫歯の発生には、我々の口の中にいる細菌と、我々が食べる食事が関係しており、一方で、唾液には虫歯から歯を守る力があるといわれています。
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歯を磨いても虫歯になる人がいたり、磨くのをさぼっていても虫歯になりにくい人もいますよね? 実は、虫歯の原因になる口の中の細菌の力や、虫歯から歯を守る唾液の緩衝能が人によって違うからです。それから、頻繁に糖分のある食べ物を口にすると、それだけ、細菌の発酵も多くなりますから、その分、歯が溶かされる時間が増え、やはり虫歯になりやすくなるといわれています。ですから、虫歯になりやすい人は、間食を控えたり、歯医者さんで、こまめに歯をクリーニングしてもらい、細菌の巣であるバイオフィルムを取り除いてもらうことが大切だそうです。もちろん、虫歯になりにくいと思っている人も、本当に大丈夫かどうか、虫歯がなくても定期的に歯医者さんで検診してもらうことは大切なようですが。最近歯医者さんでは、細菌の数や唾液の緩衝作用を検査してくれるそうです。 |
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チェックバフ カリエスチェッカー(製造元:堀場製作所)
専用のガムを噛んで、唾液を採取。測定器に唾液と試験液を入れてpH値を確認。私、入社して間もない頃、モニターをさせられました。ガム噛んでチェックしたら、私の唾液は人より強いようでした。
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だったら、ゴハンのあとにアルカリ性の食品をたべたらどうかしら? |
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(大ちゃん)もしかしたら、あの「お口くちゅくちゅ」とかいうやつはアルカリ性? |
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(塚ちゃん)それ「マウスウォッシュ液」とか、「液体歯磨き」とか言われる商品でしょ。うちのお母さんも誰かに勧められて熱心に歯のお手入れをしているわ。 |
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(細っち)単にアルカリ性すればよいというものではないと思うよ。虫歯予防用のガムなどは、アルカリ性ではないけれど、酸の作用を和らげる成分の入ったものもあるそうです。話が脱線しかかったところで、歯の表面のpH分布を測定したアプリケーションがありましたよね。その説明をしていただけますか? |
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(たっきー)これ(図2)、pHの二次元イメージングのアプリケーションのことですよね。
HORIBA技術情報誌 Readoutに掲載されているのですが、pHイメージング顕微鏡という測定装置が使われています。虫歯検知液による染め出しでは判別が困難な虫歯の進行具合も、pH分布により急性と慢性での違いを調べることができたとのことです。また、酸により歯が溶け出す脱灰量を、pH分布に対応させてX線分析顕微鏡で調べた結果もあります。(図3−a,b)。歯の中のミネラル量が変化するとX線透過量が変わるので、脱灰されたミネラル量の指標になると考えられています。フッ化物コーティングで歯が丈夫になることが知られていますが、フッ化物効果を利用した歯科修復材料を使用すると、修復周辺のカルシウム(Ca)濃度がそうでないものに比べ高くなっていることが、X線分析顕微鏡の測定で明らかになったとのことです(図3−c,d)。東京医科歯科大学大学院 北迫 勇一先生らにより発表されましたpHイメージングの研究(2,3)は国際的にも注目され、国際レベルの学術賞を受賞(4)されています。 |
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1. 北迫勇一ら(東京医科歯科大学大学院),HORIBA Technical Reports Readout,No.24,37-42,2002.
2. Y. Kitasako et. al. Operative Dentistry, 27, 354-359, 2002.
3. 北迫勇一ら,日本歯科保存学雑誌, 44, 56-63, 2001
4. 2001 年IADR / Lion Award Cariology 部門 2001年6月27日受賞。International Association for Dental Researchにおいて国際レベルの優れた研究および若手研究者を奨励する学術賞を受賞。 |
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