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【要旨】
オックスフォード大学からの初めてのスピンアウト企業としてスタートした当社は,当初から,英国内市場だけでなく,経営の軸足を必然的にボーダーレスの土俵に置いていたと言えます。その結果,当社は現在約3億ドルの売上の内およそ87%は英国の外でカバーしている他,10年ほど前に日本法人を設立し,現在約50人の陣容で日本市場への取り組みをしていますが,これは当社の海外市場に対する一つのコミットメントでもあります。しかし,これまでの成功に甘んじることなく,先端技術分野での厳しい競争の風土の中で,さらなる成長を遂げる為には,当社自体の新たな経営革新と目標達成の為の良きパートナーが不可欠でありました。今日では,つい昨日までの競合関係が融合し,利益を最大化するためにアライアンスを組むことなど,世界中どこでも日常的にある話ですし,分析業界でも同じです。その意味では堀場製作所と当社の結びつきは,特異なケースではないのです。ただし,急激な変化の中から結果を求めるのではなく,時間をかけながら今日の両者の関係ができあがったという点が,大変重要であると思います。直接競合しないX線顕微鏡の分野からはじめ,共通技術に関わる蛍光X線を通じて両者の製品の補完関係を実現し,直接競合関係にあったEDX分野でのアライアンスへと向かったわけです。私は,一時期ポスドクのために京都大学で日本の仲間達と共に親しく研究生活を送ったことがあります。その後も毎年のように日本に来て多くのビジネスリーダーの方々とお会いしました。「日本でのビジネスは他の国より難しい」という人がいますが,時間はかかろうとも直接のコミュニケーションが日本でビジネスをする上でいかに大事なことかということを,これまでの経験を通じて,皆に話しています。確かにe-メールは手っ取り早いのですが両社は共に似た環境にあり経験を積んででいたというのも,幸運でした。地理的にも海外市場を着目する立場にあり,海外企業との成功体験を持っていた。両社がそれぞれの国の文化やビジネス上の慣習をより良く理解しようとする努力をし続ける限り,両者の関係はより良いものとなるでしょう。堀場製作所からいろいろなことを学ぶ機会を得て良かったと思っています。「井の中の蛙」という諺がありますが両社のこのような関係こそが,井戸の外を見ることができるようになるし,両社は新しい世紀に健全な成長を遂げつつ,リーダーの役割を演じ続けることになるでしょう。
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