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京都水族館をはかる[1]
  国内初! 人工海水100%の水族館

2012年3月のオープン以来、連日多くの来場者でにぎわう京都水族館。夏暑く、冬の寒さも厳しい内陸の盆地に誕生した水族館には、その立地条件からとても大きな特徴があります。それは……日本初! なんと人工海水100%の水族館なんです。


人工海水って、どんな海水?

OLYMPUS DIGITAL CAMERA水族館で海の生きものを飼育するには、海中の環境を再現しなければなりません。そのため、多くの水族館は海に面した場所にあり、海水を引き入れやすくしています。一方、海から離れた水族館では、海水の運搬が難しい場合があります。そこで開発されたのが人工海水です。

人工海水は、塩化ナトリウム(食塩)を主成分にさまざまな物質を配合した粉末を溶かして、海水の組成に近くなるようにつくられた水です。市販の粉末は熱帯魚を飼う家庭などでも使われ、生きもの適した濃度になるように水で薄めます。天然の海水に比べて不純物が少なく、生きものにとって住みやすい環境になるともいわれています。また、海水運搬にかかるエネルギーを削減することができます。


人工海水100%はなぜスゴい?

aquarium_sub_2さて、京都水族館です。すでに内陸部の水族館はありましたし、部分的に人工海水を使う例もありました。京都水族館が特別なのは、一切、自然の海水を使っていないということです。

水族館に必要な水の量を考えると、人工海水100%はおいそれと実現できるものではありません。

京都水族館の総水量は飼育エリアのみで約3,000トン。貯水分を含むとさらに多くの水を必要とするこの施設で、人工海水100%を実現するためにはさまざまな技術が活躍しています。まずは高性能の節水型ろ過システム。通常は1日あたり総水量の約10%の入れ替えが必要とされていますが、このシステムを組み合わせることによって、最大約1%の入れ替えできれいな水質を保ち、給排水量を大幅に削減できるようになりました。

一口に海水といっても、実はいろいろあります。七つの海をあげるまでもなく、近海や深海などエリアによって水質は異なります。広く深い海に生息する生きものたちが人工海水100%の水族館で暮らせるようにするには、いろいろな「海水」を再現しなければなりません。そこで、「はかる」が役立っています。


次回は京都水族館の海水を「はかる」技術にフォーカスしてみましょう。

 

京都水族館をはかる

>>京都水族館をはかる[2] 海水の塩分濃度を「はかる」
>>京都水族館をはかる[3] 電気伝導率計で水を「はかる」
>>京都水族館をはかる[4] 京都水族館にとって「はかる」とは?


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