最後に床掃除をしたのはいつですか? 小学校、中学校時代の放課後の掃除までさかのぼる方もいれば、毎年大掃除で必ずやるよ!という方もいることでしょう。多くの方にとって、床掃除は日常的な家事としてはそうそうやらないことだと思います。一方で、たまの贅沢で旅行や外食をする時、訪れたホテルやレストランの床が気になることはありませんか? 小さな汚れが目についたり、逆に目をみはるほどの輝きに感心したり。
給料ンか月分相当の指輪や、本来の機能を心配したくなるほど光を放つ携帯電話のデコレーション……世の中には人の心を明るくする、数多くの「ピカピカ」があります。でも冒頭でお話しした床のように、生活の中に溶け込んでいる「ピカピカ」もたくさんあるんです。そしてその多くは、ピカピカを保つためのたゆまぬ努力が……そこに「はかる」が役立っています。今回は私たちの暮らしとはあまり縁のない、「ピカピカをはかる」ことについて、シリーズでお届けします。
ピカピカをはかるワケ
そもそも「ピカピカをはかる」とは、どういうこと? その前にまずは、ピカピカをはかっている現場をイメージしてみましょう。
冒頭でもお話ししたホテルや飲食店、それにコンビニエンスストアといった一日に多数のお客様を迎える店舗はイメージしやすいですよね。同様の場所でアルバイトされた経験がある方なら、ひょっとすると床をピカピカにするための”ワックスがけ”をされた方もいるのでは。コンビニでは、床のキレイさと売り上げが比例するというデータがあるくらいなのだとか。
石材でもピカピカをはかります。豪華絢爛な雰囲気を演出する大理石から、故人への敬意も含めてキレイな状態を保ちたい墓石まで。上記した店舗の床にも通じますが、大理石で広い面積をカバーするとなると輝きにバラつきが出てしまいがち。一定の輝きに保つためにはピカピカを「はかる」ことで、正確な数値が必要になってきます。
私たち生活者寄りのシーンですと、車のボディコーティングが挙げられます。最近ではディーラーさんでの新車購入時などで勧められることも多いそうですが、せっかくの新車であれば尚更ピカピカに保ちたいですよね。プロのコーティングだけにしっかりとした保証もついており、その際の指標・判断基準をつくるためにも「はかる」が役立ちます。
ピカピカをはかる対象は、“ピカピカであることが利用者へのサービスの一部であり、付加価値”となっています。ゆえにピカピカであることを数値のような定量的な事実で提示することが求められます。そのため、「はかる」ことで数値化するんですね。
では実際に「ピカピカをはかる」とはどのような作業なのでしょうか。はかるための機械は「光沢計」。次回は「ピカピカをはかる」仕組みについてお話しします。
ピカピカをはかる
>>ピカピカをはかる[2] 光沢をはかる仕組み
>>ピカピカをはかる[3] 車のピカピカを「守るためにはかる」
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